『今年の漢字』の決め方は?誰が書くの?2019年は『令』、2020年は『金』?

豆知識

毎年12月12日の『漢字の日』に発表される『今年の漢字』

2019年を象徴する今年の漢字が『令』に決定しました。

『今年の漢字』の決定・選定方法、書く人についてご紹介いたします。

2019年の『今年の漢字』が決定したばかりですが、2020年の来年の漢字も予想しました。

『今年の漢字』誰が決めるの?

毎年『今年の漢字』が発表されると、今年もあとわずかという思いになります。

では、この漢字はどのようにして、だれが決めるのでしょうか?

公益財団法人日本漢字能力検定協会が主催者

『今年の漢字』を決定するところは日本漢字能力検定協会です。

昨今の漢字ブームにより、テレビのクイズ番組で漢字の問題がよく出題されます。

その影響もあり漢字検定試験、正式には日本漢字能力検定(漢検)を受ける人が増加しています。

日本漢字能力検定協会は漢検の主催者でもあります。

この漢検の歴史は古く、1975年に開始され、約45年の歴史があります。

漢検の普及で、営利を目的としない公益法人でありながら、その枠を超えた収益を獲得するようになり当時の大久保昇理事長が代表を務める企業への資金流出、不明瞭な資産の購入など協会の私物化が問題となり、2009年4月に理事長を辞任しています。

一連の不信感により当時の他の理事も次々に辞任していきました。

当時は『今年の漢字』についても継続が危ぶまれておりましが、1995年に始まり、今回で25周年を迎えております。

『今年の漢字』の決定・選定方法は?

『今年の漢字』は、主催者である公益財団法人日本漢字能力検定協会が決定するのではありません。

選考方法は、公募による投票によって決定されます。

投票は、インターネットまたは、はがきで応募できます。

インターネット投票

全国各地からのたくさん応募された中から、もっとも票を集めた漢字一文字が『今年の漢字』となるわけです。

『今年の漢字』の発表は清水寺で誰が書くの?

『今年の漢字』は毎年12月12日の『漢字の日』14時に京都市東山区の清水寺にて発表されます。

なぜ清水寺で発表されるの?

『今年の漢字』が清水寺で発表されるのは、主催者である公益財団法人日本漢字能力検定協会の所在地が、京都市東山区にあること。

そして京都を代表する有名なお寺が清水寺だからです。

そして、『今年の漢字』が始まって以来、ずっとその字の揮毫(きごう)は清水寺の貫主が務めております。

※ 揮毫(きごう) とは、毛筆で何か言葉や文章を書くことを言います。

引用元:Wikipedia

『今年の漢字』は誰が書くの?

今年の漢字を書く人は、清水寺の貫主(かんす)である森清範(もりせいはん)貫主です。

『今年の漢字』が始まって以来、森清範がずっと25年間書き続けております。

森清範(もりせいはん)貫主(かんす) とは、どんな人物?

25年にわたって『今年の漢字』を書き続けてきた、森清範貫主は、1988年4月に清水寺の貫主に就任しております。

貫主とは、そのお寺をまとめていく方のことであり、言い換えれば住職のことです。

森清範貫主は、『今年の漢字』が始まる(1995年)よりずっと前から、清水寺の貫主をされています。

世界文化遺産に登録されている清水寺で30年以上も貫主を務められている方ですので、相当地位の高い方ということになります。

森清範貫主が毎年書かれる『今年の漢字』練習なしのぶっつけ本番です。

森清範貫主の書かれる書は、相当な価値があり、ネット通販で高値で取引されております。

2019年の漢字は『令』、過去の漢字の傾向から2020年の漢字が判明!?

2019年の今年の漢字は『令』に決定いたしました。

全国各地から21万6325票が集まり、その中でもっとも多く票を集めた漢字が『令』でした。

昨年の漢字は、『災』というネガティブな漢字が最も票を集めたことになりますが、今年は明るい前向きな漢字が選ばれてほっとしております。

過去の漢字と応募総数、得票数、得票率

漢字 得票数 得票率 応募数 主な出来事
2019年 20,858 9.6% 216,325 新元号『令和』
2018年 20,858 10.8% 193,214 全国的に、豪雨、台風、猛暑などの自然災害
2017年 7,104 4.6% 153,594 北朝鮮の弾道ミサイル発射、核実験の強行
2016年 6,655 4.3% 153,562 リオオリンピック
2015年 5,632 4.3% 129,647 安全保障関連法案、テロ・異常気象・建築偽装による不安
2014年 8,679 5.2% 167,613 消費税率引き上げ
2013年 9,518 5.6% 170,290 日本中が輪になって歓声に沸いた年 東京五輪開催決定、FIFAワールドカップ出場決定
2012年 9,156 3.5% 258,912 ロンドンオリンピック
2011年 61,453 12.4% 496,997 東日本大震災
2010年 14,537 5.1% 285,406 記録的な猛暑日の連続
2009年 14,093 8.7% 161,365 政権交代・新内閣発足 米国新大統領就任
2008年 6,031 5.4% 111,208 日本の首相交代、アメリカ次期大統領の「change(変革)」
2007年 16,550 18.2% 90,816 食・政治・老舗による偽
2006年 8,363 9.0% 92,509 生まれた命(悠仁さま)・絶たれた命(子供の自殺)・奪われた命(飲酒運転)
2005年 4,019 4.7% 85,322 卓球の愛ちゃん・ゴルフの藍ちゃん・バレーボールの大友愛
2004年 20,936 22.8% 91,630 新潟中越地震
2003年 17,709 20.3% 87,410 阪神18ぶりリーグ優勝
2002年 3,518 5.8% 60,144 日本経済バブル以前の水準に戻る
2001年 2,285 6.3% 36,097 アメリカ同時多発テロ
2000年 1,366 5.9% 23,323 シドニーオリンピック
1999年 1,077 5.3% 20,430 世紀末
1998年 2,693 20.6% 13,100 和歌山カレー事件など全国で毒物混入事件
1997年 1,379 10.2% 13,526 金融機関・大企業の相次ぐ倒産
1996年 1,046 8.5% 12,376 O-157集団食中毒
1995年 1,337 10.4% 12,866 阪神・淡路大震災

『今年の漢字』は、年々注目されているように感じますが、これまでで最も応募数が多かった年は、東日本大震災があった2011年です。

2016年から増加傾向に転じ、2019年は2012年以来の20万票を突破しました。

過去の漢字の傾向から2020年の漢字は『金』?

選ばれる漢字で面白い傾向を発見しました。

これまで2000年のシドニー五輪、2012年のロンドン五輪、2016年のリオ五輪と日本人が活躍したオリンピックイヤーでは、すべて”金”という感じが選ばれております。

ということは、来年2020年の東京オリンピックでは、地の利を生かして日本人選手がこれまで以上に活躍することは間違いありません。

過去最高の金メダル獲得となれば、間違いなく2020年の『今年の漢字』は『金』になるのではないでしょうか。

最後までお読みいただきまして、ありがとうございます。

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