バッタの大群日本へ来る可能性は?
バッタの大群が日本に来る可能性はあるのでしょうか。
その可能性は、きわめて低いと考えられます。
気候の違い
砂漠地帯で発生したサバクトビバッタ。
日本とは気温と湿度が異なります。
2007年に関西空港で大量のバッタが発生しましたが、その際にはカビで死滅しました。
仮に日本に来た場合でも、その気候の違いにより、生息できないと考えられます。
山脈を越えられない
現在、インド・パキスタンにいるバッタの大群。
今後、日本にやってくる場合には、標高7000メート以上の山が連なるヒマラヤ山脈を越えなければなりません。
『ふしぎな昆虫大研究』著者のぬまがさワタリさんによれば、サバクトビバッタは(7000m級どころか)2000m級の山脈を越えられないと述べていらっしゃいます。
サバクトビバッタにとって、その移動に山が大きく立ちはだかることになります。
先に述べたバッタの現在の生息地で平野部に群れが発生しているのもそうした影響からと考えられます。
仮にパキスタンからさらに北部へ進出し、中央アジアから中国へ抜けた場合には、日本へのルートは相当な距離がありますので、こちらのルートからは難しいのではないでしょうか。
海を越えられない?
山がダメなら海を通るルートがあります。
バッタは、鳥や魚のようなセンサーを持っておらず、海を越えて日本にやってくるとは困難であると考えられます。
バッタは1日に100~200キロもの距離を移動できるようです。
その目的はエサを求めての移動になります。
あたり一面海の、餌もない状況で飛び続けることは困難と言えます。
バッタの大量発生!日本への影響とまとめ
バッタの大量発生により、1993年以来の最大の作物被害が出ています。
700億匹ものバッタの群れは、ニューヨークを埋め尽くすほどの規模であると言われています。
そんな数のバッタが1日に13万トンもの餌を食しています。
これは、1日約数万人分の食料をバッタが食べてしまっていることになります。
2020年の間に2500万人が食料危機に直面するとも言われています。
この問題は日本も対岸の火事というわけにはいきません。
日本にも少なからず影響があると考えられます。
人類は今、様々な問題に直面しています。
人類が一つになってこの困難を乗り越えていく必要があると思われます。